せっかち現代

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『DOCUMENTARY of HKT』について

HKT48初のドキュメンタリー映画。いい映画でした。私はHKT48に関して知識が少なく、曲も「メロンジュース」ぐらいしか分からないのですが、心が揺さぶられる場面が多くありました。

 

一番良かったのはアイドルファンの最良の瞬間が映し出されていたことである。今までシングル曲の歌唱選抜に入れなかった坂口理子さんが選抜に選ばれた瞬間の、ファン達の喜ぶ様子がとても良かった。色々なところで言われてきたことだが、AKBグループが他のアイドルとは違うのは、選抜総選挙という目に見える形でファンがアイドルに貢献できることである。そんな総選挙を通してアイドルを後押ししたファン達が報われる瞬間を映したことが、今回のAKBGドキュメンタリー映画で一番価値のあることだと思う。

過去のAKBGドキュメンタリー映画でのファンの存在というのは、スキャンダル等を起こしたアイドルを追い込む存在として描かれていて、決して好意的なものではなかったように思う。しかしこの映画ではファンの存在がアイドルの幸福に貢献にするという模写をいれることにより好意的に描いていて、そこに感動した。この模写を入れたのは、この映画の監督が元々アイドルファンであった指原莉乃さんであるという点が大きく、監督に指原さんを起用したのは成功であると思う。

もちろんファンがアイドルを追い込むという構造は確実に存在し、アイドルとファンの関係性を描く上では欠かせないことであると思う。私自身もアイドルファンであることに心苦しさを感じることが多々ある。だからこそ、坂口さんとそのファンが嬉し涙を流している姿を見て心を揺さぶられた。